最近、生まれてはじめて交通事故に遭った高2の冬をよく思い出す。もう30年も前の話。
この夏休み、高2のボンレスハム太郎が忙しく過ごしているのを見ていたら、急に同い年だった頃の自分の夏を思い出し
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なぜか一気に冬の記憶へつながっていったのだ。
高2の通学途中の朝、車にはねられた。
自転車にのって、駅まで15分の距離を猛ダッシュ。
小さな横断歩道が青信号だったのを見て、左右をきにせず一気にこぎ出した。
その途端左足に強い衝撃を感じて、体がぼーんと飛んだ?気がした。でも実際には飛んでなんかいなくて、まるでだるま落としのように、自転車だけ左から突っ込んできた車に突かれてガシャンと飛んでいき、私はその場で膝からドスンとアスファルトに叩きつけられたのだった。
気がついたら冬の冷えたアスファルトの上にお姉さん座りをしていて、まわりに人だかりが。
きっと足折れたな……
これまで経験したことのない激痛で、足が動かない大変な状況だったのに、人がわいわい集まっちゃって恥ずかしすぎる気持ちの方が強かった。
結局強い打撲だけで済んだので、恥ずかしいとか考える余裕があったんだろうな。今思うと。
そのまま救急車で運ばれ、あちこち検査した結果、足の打撲以外の怪我はなかった。もちろん学校は欠席した。
病院を出て家に帰るとき、雪がちらつき始めた。電車で帰れるぐらい、足の痛みは引いていた。あんなにしっかり車とぶつかったのに、軽傷でよかった。
そう思って帰宅したら……
父が大切に飼っていた水槽のグッピーが、全滅してた。青と赤のきれいな体が、ポンプから吐き出される水流に乗っかって、力なくくるくるまわっていたのを今でもはっきり思い出せる。
しかも14匹すべて。
あまりの突然のお別れに、呆然としてしまった。その後わかったのは、水温を調節する装置がその日の朝故障してしまい、水温がビックリするほど上がってしまったらしいということ。
もちろん事故の起きた時間と、装置が突然壊れた時間はずれていたけれど…14匹が守ってくれたのかな……
いまでもずっとそう思っている。